メイド喫茶の前身
誕生前
コスプレ系飲食店ができる以前にも、アンナミラーズなど、ウェイトレスの制服に特徴があり、その魅力が話題となる飲食店は存在していた。
ウェイトレスの制服をコンセプトとしたゲームは「ヴァリアブル・ジオ」シリーズ(1993年?)や「Piaキャロットへようこそ!!」シリーズ(1996年?)など、パソコン用に多数発売されており、当時のパソコンユーザーから支持を得ていた。
1999年には、制服系ジャンルオンリー同人誌即売会「コスチュームカフェ」が始まった。
イベント内飲食店の登場
こうした中、同人誌即売会やコスプレイベントではオタクの理想の具現化として、人気キャラやメイドが接客するカフェの営業がイベント内で恒例化するようになった。
一つは前述の「コスチュームカフェ」のイベント内で、主催者がコスプレ店員のいるカフェイベントを開催したものである。このイベントは好評を博し、同イベント及び姉妹イベントの「帝國メイド倶楽部」で毎回行われるようになった。
もう一つはキャラクターコンテンツ製作会社「ブロッコリー」が行った企画である。1998年8月に開催された「東京キャラクターショー」で、「Piaキャロットへようこそ!!」の舞台であるレストランを模した喫茶店を設置、作中の制服をまとったウェイトレスが飲食物を販売した。この企画が成功を収め、コスプレ系飲食店の下地を作ったといえる。
こうしたイベント内で行われるコスプレ喫茶は、現在でも同人誌即売会や展示会などで、主にアニメやゲームのプロモーション企画として、新作品や人気作品のキャラクターを用いて行われている。
コスプレ喫茶の誕生
東京キャラクターショーでの企画の成功を受け、ブロッコリーは1999年7月から、ゲーマーズスクエア店にて「Piaキャロレストラン」を数回にわたって期間限定で開店、話題を呼んだ。2000年5月には「カフェ・ド・コスパ」として常設運営を開始、店員はこれまでのPiaキャロットシリーズだけではなく、他の作品のコスプレもして、人気を獲得していった。
また、2000年2月、ゲーマーズ旧本店に「ゲーマーズカフェ」を開店。開店当初はデ・ジ・キャラットのコスプレをした店員がいた他、「GAカフェ」、「朝霧の巫女カフェ」などそれぞれの作品にちなんだコスプレ喫茶を展開した(2003年4月の旧本店閉店と同時に終了)。
メイド喫茶の誕生
2001年3月、ゲーマーズスクエア店の運営権がブロッコリーからコスプレ衣装製作会社「コスパ」とその関連会社に委譲された。それとともにカフェ・ド・コスパも「CURE MAID CAFE(キュアメイドカフェ)」へとリニューアル、ウェイトレスの制服をメイド服に統一し、落ち着いた雰囲気のある空間と「癒し」をコンセプトに運営されることとなる。こうして「メイド喫茶(メイドカフェ)」という新たな業態ができた。
この業態を定着させたのが、「Cafe Mai:lish(カフェ・メイリッシュ)」である。2002年7月、パソコン専門店T-ZONEの直営店として「Mary's(メアリーズ)」として開店したこの店は、店員の制服が昼はメイド服、夜はコスプレ衣装という形態をとっていた(現在も時間、曜日によりメイド服とメイド服以外のコスプレを併用している)。参加型イベントも多数行なうなどして支持を得て成功した。この店舗が軌道に乗り始めた頃、アキバ文化がマスメディアに取り上げられるようになり、一般にも広く知られるようになった。以後さまざまなコスプレ系飲食店が秋葉原で急増する。尚、当時「お帰りなさいませ、ご主人様」というメイドが主人を出迎える(見送る)というスタイルを実践した店舗は、秋葉原以外には名古屋・大須の「M's Melody(エムズ・メロディ)」などがある。 |